四季折々

ぼーっとする時間も大切

ぼーっとする時間も大切
投稿日 : 2024年1月30日 最終更新日時 : 2024年2月25日 カテゴリー : 四季折々
新しいアルツハイマー病治療薬が承認され、大いに話題になりました。寿命が延びれば認知症のリスクは当然高まりますし、人間歳をとれば程度の差こそあれ誰でも認知症になることは避けられないそうで、だとすれば、認知症を恐れてびくびくしながら生きるよりも、「どんとこい!認知症!」ぐらいの気持ちでいた方がよっぽど精神衛生上は良いように思います。
とは言いつつも、やはり出来ることなら認知症にはなりたくないし、なってしまうにしても極力発症を遅らせることはできないだろうか、と考えるのも人情というものです。というわけで(というわけでもないのですが…)最近、認知症に関連する書物、文献などを多く読んでいるのですが、知識を深めるうちに自分の今までの認識がどうやら間違っているということに気がつきました。
必ずしも認知症の予防のためではありませんが、私は近年、「ぼんやりしていることこそが諸悪の根源!」とばかりに睡眠中を除いては常に思考し、知識・教養を深め、自分にとって無価値な情報は全てシャットアウトし、「のんびりは敵だ!」くらいのスタンスを貫いて(というか、貫こうとして)いました。
この姿勢は最初のうちこそ充実感・充足感を覚え、張りのある人生を送っているように感じていたのですが、最近、「どうも違う」という思いが芽生え始めまして、まぁはっきり言って面白くない…と。
そんな中、上述の認識の間違いです。決して少数ではない医師や専門家の方々が、「脳にはぼんやりしている時間が必要である。脳を疲れさせすぎると(代表敵認知症ある)アルツハイマー病の誘因となる。」という意味のことを述べられているのです。
それまで私は、「脳は使えば使うほどいい、無駄に休ませれば衰える一方である!」をポリシーにしていたわけですから、これはもう晴天の霹靂と言ってもよいほどの驚きなわけです。しかしながら、言われてみれば思いあたることは結構あります。前述の、「なんか面白くない」という思いもそうですし、気持ちになんとなくゆとりがなく、「何かやらなくちゃ」という強迫観念に近い圧迫感などなど。しかも最近は(運動不足も加わっていると思われますが)、どうも睡眠の質が劣化しており目覚めが悪い。
というわけで、今の私の座右の銘は、「明日やれることは今日やらない」です。「きつきつにスケジュールを詰め込んで、いつもせかせか余裕なく」から脱却し、たまにはぼんやり空などを眺めることにしました。

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